アメリカビザ解説


   

研究者(Independent Research)ビザについて

   

 B1ビザで認められる活動に“Independent Research” と云うカテゴリーがある。該当する適当な日本語が無いが、大使館のホームページには以下のように説明されている。

研究者: 個人で研究することが目的で、米国を源泉とする報酬を受けず研究結果が米国機関の利益にならない場合はB-1ビザが該当します。米国から報酬を受ける場合や米国機関にとって研究結果が有益な場合は交流訪問者(J-1)ビザや一時就労(H-1)ビザが必要です。

 より詳しい説明を求めて国務省マニュアルを調べても以下の通りで、特段の説明はない。

9 FAM 41.31 N8  ALIENS TRAVELING TO UNITED STATES TO ENGAGE IN COMMERCIAL TRANSACTIONS, NEGOTIATIONS, CONSULTATIONS, CONFERENCES, ETC. (CT:VISA-701;   02-15-2005) Aliens should be classified B-1 visitors for business, if otherwise eligible, if they are traveling to the United States to: (1) Engage in commercial transactions, which do not involve gainful employment in the United States (such as a merchant who takes orders for goods manufactured abroad); (2) Negotiate contracts; (3) Consult with business associates; (4) Litigate; (5) Participate in scientific, educational, professional, or business conventions, conferences, or seminars; or (6) Undertake independent research.

 では、実際にはどのようなケースで利用可能なのだろうか。
 典型的な例として、博士研究員(いわゆるポスドク)が自身の研究のために渡米する場合に利用可能である。注意すべき点は、あくまでBビザなので、その活動は米国の教育機関に籍を於いて勉学するのではなく、 あくまで「自身で研究する」でなければならない。具体的な活動としては情報収集、意見交換、調査等々が考えられる。過去の面接時の質問から察するに、領事にとっても馴染みの薄いカテゴリーのようであり、申請に際しては、その点を踏まえておくべきだろう。最近の例では、8カ月間の研究でビザを申請・取得し、8カ月の滞在を許可されたケースがある。申請に際しては具体的なスケジュールの提示も重要で、労力を要するが、このように長期間滞在できるのもこのカテゴリーの特徴である。

           

 

アメリカビザ解説に戻る